4つを顔を持つTOMOSHIBI 田中駆が語る「お金ではなく人を集める時代」。 想いや熱量で人を集められる人に共通する4つの特徴。

【同世代対談シリーズ】
医師・村本が様々な他ジャンル・分野で活躍している同世代の方々の活動についてお話を伺い・学びながら・共にこれからの未来を創っていく試みです!
第二弾は熱量で人を集めるプラットフォーム・tomoshibiを開発運営している田中駆さんにお話を伺いました。
【医師・村本耀一】 Twitter
【TOMOSHIBI・田中駆】Twitter tomoshibi
【対談書き起こし・岡本拓也Twitter
 

村本 from MIラボ(以下、M)
ーーTOMOSHIBIさんの「お金は集まる時代だから人を集める」というところにすごく共感しています。今は人とお金と時間があればなんでもできると思うんですよ。特に人の部分。スタートアップのコミュニティにも顔を出すんですけど、そこでも結局そのスタートアップに「人」がいるかいないかで結構変わることを感じました。

田中 from TOMOSHIBI(以下、T)
ーー間違いないです。
僕らも本当に想いで人を集めるのを一番大事にしていて、今までは採用という形で経済報酬ありきの人が集まって働くのが普通だったのがもう限界にきてる。
むしろお金払ってでもはたらく人がいるオンラインサロンのような、お金じゃなくて「共感するからやる」とか「目的が一緒だから一緒にやる」とか、そういうコミュニケーションが生まれる場所っていうのが作りたかった。

Mーー最終的にそれで売上が上がるならもっとハッピーだし。

Tーーそうそう。それこそ10万のサラリーをもらってやるのなじゃなくて、10年後一緒に1千万取りに行くみたいな。そういうふうに作っていけたらいいな。

Mーー同年代だし、以前からぜひお話伺いたいなと思って伺いました。

Tーー同い年…92年生まれですよね。
同い年のお医者さん初めてお会いしました!どっからお話しようかな。
今やってる仕事は4つあります。
TOMOSHIBI CEO】
【新規事業コンサル】
【一般社団法人理事】
フォトグラファー

Mーーすごいですね!!ぜひ一つずつお話聞かせてください!!

人を集める4つの特徴①巨視的なビジネス視点を持つ

TOMOSHIBICEO】

MーーTOMOSHIBIのサービス、tomoshibiについて教えてください!

Tーーtomoshibiのサービス自体はハイパーシンプルで、人版のクラウドファンディングです!
平日夜とか休日だけプロジェクトに関わりたいとか、新しいことやりたい人ってかなりいると思うんですけど、その人たちに使ってもらうイメージです。

もともとはNPOの仲間集めをどうにかできないかっていうところから始まっています!人がいなくて活動が続かないとかっていうケースいっぱい見てきたので...。

Mーーなるほど、NPOなどの「理念やプロジェクトでの人集め」を一般化しようっていう試みなんですね!

TーーNPO活動をもっと広げていくっていうのも大切ですし、一方で会社以外の活動に関わりたい人たちっていっぱいいるなと思ってます。

社会人の同期を見ていても就職したはいいけど会社も生活も物足りなくて、土日休日はお酒を飲んで寝てるだけの人がいてすごくもったいないと思って。

会社で働いていればお金はある程度あるじゃないですか。
経済的な欲求が満たされているからこそ、やりたいことベース・想いベースでマッチングして、プロジェクトをやりたい人と手伝いたい人をつなげる場がつくりたいという思いで今回tomoshibiというサービスをつくりました。

Mーー自分は医師なのですが、医療の面でみてもやっぱり1つのコミュニティしか入ってない人は、定年迎えて会社を辞めたら孤独に陥ってしまうんですよ。
孤独死も家族の繋がりが希薄だったりコミュニティに入ってなかったりする人が多いです。

あとはやっぱり健康のことを考えてもやることがないからお酒を飲んでタバコを吸うよりも、他の楽しみを見つけて熱中した方が絶対いい。

Tーーそうですよね。複数のコミュニティに属することが社会生活を送る上でのひとつの予防線になるみたいな。
その役割を果たしたいという想いもあります。

Mーー今後はどうサービスを展開していくんですか?

Tーー今は完全無料で公開してるんですけど、今後有料動線が入ってきます。

Mーー求人に近くなってくるんですね!

Tーーおっしゃる通り。
パラレルキャリア特価型の求人メディアを目指しています。

Mーー最高ですね☺️
何よりtomoshibiって響きがいいですよね笑

Tーー僕も気に入ってます笑
今ってデザイナー・エンジニア・マーケター・フォトグラファーって特別なスキルを持ってる人やフリーランス特有のイメージがありますが、超もったいないと思っています。

もっとビジネス寄りな人もパラレルキャリアとして挑戦できると思うんですよ。
ちょっと手伝ってみたいなって言う人は今のtomoshibiで関われるし、よりガチな活動として週2とかでやりたいなって人はtomoshibiキャリアっていう動線を考えてます。

僕らが目指してるのは「仲間集め」っていうのをキーワードにして、挑戦する人を応援するっていうのがひとつの目標です。
プロジェクトオーナーもユーザーも含めて。

Mーーやっぱりもう現時点で相当先まで見据えているんですね!

Tーーそうですね。5年先ぐらいまではわりとできてます。僕らの世代って、SNS上でのWebサービスの盛り上がりとかすごいじゃないですか。でも短期的な盛り上がりにはあまり興味なくて。
そのとおりにいくかはわからないですけど。

Mーーもっと長いスパンで考えてるんですね!

いける気がします!!!

Tーーあとはアカデミアっていう教育事業を裏で準備していて、

Mーーすごい、、、!!

Tーーまだ準備中なんですが、プロジェクト型学習・探究型学習とか呼ばれる生徒たちが自分たちで課題設定してプロジェクトを作っる授業が2022年に必修で入ることになっていてそのお手伝いができないか考えています。

Mーープログラミングの次にプロジェクト型の教育が入るんですね!!
今オンラインサロンでやってることを教育現場でやると、、!!

Tーーそうですそうです。
プロジェクト型学習を子どもたちが授業でやるっていう。

Mーーまじか、オンラインサロン潰れる(笑)

Tーー実際もうすでに一部の授業で始まってるんですよ。
その授業に講師として行ったりしてるんですけど、それを支えるプラットフォームがない。

Mーー講師がいなさそうですよね。

Tーー全然いないです。
社会人モデラーみたいな人もいないのでそこにお手伝いしにいってるような感じです。
実際そうやって子供たちがプロジェクトを作るってなったときに、今の教育業界の体制だと結局僕らのやってた夏休みの自由研究みたいになっちゃう。

Mーーやる意味があるのかみたいな。

Tーー廊下に模造紙はってみんなでみて、よかったらシールを貼ってあげる。
意味ないとはいわないですけど笑

Mーー社会活動に結び付けないと。

Tーーじゃあそれを使って経済と結びつけるって意味でtomoshibiのサービスを使って、実際に大人を集めてみようかとか。

Mーー「子供が大人を集める!!

Tーー例えばある地域で地元の高校生がプロジェクト立てたら、その地域出身の東京で働いてる人は多分手伝ってあげたいという気持ちになると思うんですよ。
tomoshibiを教材に使ってもらう。

Mーーえ、すごい。
今、文科省とかはあたってます?

Tーー担当があたってます☺️
今のところはtomoshibi自体をしっかり作って、できあがってからもう一弾アクセル踏んでやっていこうと思っています。

Mーーtomoshibi大事っすね。全てにつながる。
tomoshibiさえうまくいけばキャリアもアカデミアもうまくいく。

Tーーお金と仲間は絶対両輪だと思ってるんですね。
僕らはできるかどうかはおいておいてグランドデザインを大きくかいておいてその中でどっからやっていくかという戦略をとるようにしています!
仮に仲間集めだけ切り取った競合が出てきたとしても他の強みがあるんで倒れなくなるかなっていう仮説でやってます。

Mーー絶対そう。
テクノロジー的に参入障壁が低いと競合のプラットフォームがいっぱいできちゃうなっちゃうんでうまくどうにか参入障壁上げて、TOMOSHIBIだけにしかできないことを増やせるといいですよね。
めっちゃ面白いですね。ありがとうございます。

人を集めるために必要なことは、「利益がなくてもそれをやりたいという強い想い」と一方で「それをどう広げていくかというビジネス視点」の両輪が必要だということを学びました!自分の理想を継続するためにビジネスの知識や経験は必要です☺️

人を集める4つの特徴②エンジニアの言葉で話せる

【新規事業コンサル】

Tーー企業の新規事業立ち上げのところで要件定義のところまでのお手伝いとビジネス面でのお手伝いをしています。

Mーー要件定義とはどういうことですか?

Tーーシステムを実際に作る手前のとこですね。
僕自身プログラミングはできませんがエンジニアと会話はできるので、企業が「こういうサービスしたいな」っていうそのぼんやりを、誰に向けるかという古典的なマーケティングからシステム的なつなぎのところを一緒にやっています。

Mーー自分も医療現場にITを導入するため、エンジニアと喋れる医者になろうと思っています!

すごい勉強したい領域です。
システムエンジニアリングについてはどこで勉強しましたか?

Tーーやりながらですね。
1年後ぐらいまでには自分でもプログラムを一通りできるようになろうと思ってるんですけど。

サービスを作る時には例え自分がプログラミングができなかったとしても、エンジニアサイドと意思疎通をはかる必要があります。
仕組みを理解するだけでも話しやすくなるので、サービス開発を考えている方はぜひ勉強されることをお勧めします☺️

人を集める4つの特徴③デザインを重視する

フォトグラファー

Mーー3つ目の仕事としてカメラマンもやってらっしゃるんですか!

以前のTwitterのアイコンのもなってたヘッダーの写真めっちゃいいと思ってて、自分が写ってるので自分でとったわけじゃないんでしょうけど笑

Tーー実はあれもカメラを全て設定して、置いて友人に押させたっていう(笑)

Mーーじゃあほぼ自分で撮ったってことですね(笑)
あの写真いいですよね。

Tーー全然撮りますよ、言ってもらえれば。

Mーー撮ってほしいです。やっぱ大事ですよね、SNSでのイメージ。

Tーー超大事だ思います。
特にサロンとかこれからやる人は絶対「誰なの?」って言われるので。
僕自身も社会人なってすぐにカメラマンはじめました、もともと大学のときから社団法人作ったりしてたのでもうずっとパラレルワーカーしてる感じですね。

人を集める上でかっこいいイメージは必須です!
本質ではないのかもしれませんが、イメージ向上は本質に還元されます。
今後デザイナーやフォトグラファーの個人や企業からの需要は高まる一方だと感じます☺️

人を集める4つの特徴④日本の外の世界を見ている

【一般社団法人理事】

Tーーもう一つが、カンボジア関係の社団法人を自分で持っています。

Mーーおもしろい!海外ですか。

Tーーカンボジアが死ぬほどスキで、8年、7年ぐらいずっと毎年いってます。
日本に来ているカンボジアの留学生の就労支援を社団法人でやっています。

Mーーカンボジアの何が魅力なんですか?

Tーーノーロジックで好きになったって感じです!
18歳の頃に初めていった海外がカンボジアだったんですよ。
それでもう一目惚れすよ。どはまりしちゃって。

Mーー素敵ですね!
でも現地じゃなくて日本で就労支援に関わっているんですね!

Tーーカンボジア支援っていうと向こうにいかないとできないみたいなイメージがありますよね。でもそんなことはなくて、日本に来てるカンボジア留学生って毎年何百人いるんですよ。
彼らは本当に優秀なのに、でも日本では結局コンビニでバイトするしかないっていう現状があるんです。

Mーーうわ、もったいない...。

Tーーそう、もったいないんですよ。
当たり前に3,4カ国語喋れますとか日本でいうと東大クラスの頭のいい子たちが来てるのに、就職先が限られると日本の社会にとっても損失だし、せっかく来てる彼らももったいない。

Mーー就労支援っていうのはどこにリクルートするんですか?例えば、スタートアップとか?

Tーースタートアップではなくて大手ですね。
大手は外国人就労者を何%とっているかという指標があって。

Mーー規定がありますよね、障害者とかも。

Tーーそうですそうです。
彼らに日本的な面接を教えてあげています。日本の面接って特殊で海外からみるとわからないんですよ。

Mーー会話の中によくわからない評価ポイントがあるみたいな。海外の方がストレート。

Tーーノーロジックですよね。それをなんとなく教えてあげたりとか。

Mーー社団法人っていうのはどうやって運営資金を回してるんですか?

Tーー完全に手弁当です。そっちはもうもともと有志団体から始まったもので、イベントの売上とかがたっちゃったから仕方なく法人化するみたいな。

Mーーじゃもうほんとにマネタイズするっていうのは抜きで。人脈とかが広がってくれば嬉しいっていう感じですか?カンボジアの政府とかでも掛け合えそうですよね。

Tーー一緒にやること多いですよ。政府というか向こうの王立プノンペン大学っていうのがあって、、

M:「おう」立ってのは欧州の欧ですか?

T:王様の王です。

M:王立強い(笑)

T:国王がやってるんですけど、日本でいうとそれにあたるものがありません。学力でいうと東京大学とか。
提携してカンボジアの学生さんを日本に連れてくるっていうのは結構一緒にやったりしてます。面白いです。

日本のみならず広い世界に視野を広げることはとても重要です。
自分の環境の外に出ていくことで、改めていまの環境の良いところや改善点が見えてきます。
井の中の蛙にならないためにも一歩踏み出す行動力が重要です☺️

 

さいごに

 

Mーー以前、医療系のハッカソン(サービスを開発する大会)にエンジニアと組んで一緒に出たんですよ。その大会でたまたま優勝したのをきっかけに、一緒にやっていた3人で起業して事業化を目指そうということでやってきて、それとは別で箕輪編集室に今年4月に入りました。箕輪編集室っていうオンラインサロンはご存知ですか?

Tーーもちろん知ってます!

Mーー医者って今まで病院の名前で売ってたと思うんですけど、医者が個人の名前で売る時代がくるなと感じています。
なので、今のうちから発信の仕方を学ぼうと思っていて(箕輪編集室に)最初入ったんですけど、入ってみたら入ってみたで、オンラインサロンっていうのを自分でもやってみようと思いまして。
現場の課題を知ってる医療者と、課題を解決できるエンジニア、ライターそして解決したい人がひとつのコミュニティに集まっていれば自分が大会で優勝したように、アイデア出しから形にするまでを早いサイクルで回せるなと感じています。

今のところ70人を超えるメンバーがいます!

Tーーそんなにですか!すごい。

Mーーサロンに入った人が、自分でやりたいプロジェクトを立てて、チームリーダーになって他のメンバーがフォローに回るっていう分散型のリーダーやプロジェクト思考型の運営を目指しています。

今はZOZO田端信太朗さん・幻冬舎箕輪厚介さんとの講演会や、医療サービスをビジネスコンテストに出してみるとか、プロジェクトをたくさんたてて、数をうってます。

来春には、前田裕二さんとの講演会も予定しています!

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)www.amazon.co.jp
1,512(2018月12月08日 01:34時点 詳しくはこちら)
Amazon.co.jpで購入する
 

 

Tーー僕もオンラインサロン興味あるんですよね、やってみたくて。

Mーーほんとですか!tomoshibiこそ親和性高いと思うで人集まると思います!
サロンの相談とかもしますよ!

自分が関われるとしたら、プロジェクトオーナーとして理念をどう人に伝えるにはどうすればいいかなど自分も毎日毎日言語化しているので、そういうコンサルとかできると思います。

Tーーありがとうございます!個人としても色々やってみたい。
是非tomoshibiもオーナーとして使ってほしいです!

Mーー実際にひとつプロジェクトやってみるのがいいかもですね!
いいな、いいっすね。めっちゃ応援します。

Tーー今後は、結構教育のとこに頑張って入っていきたいんですよね。自分が4年間塾の先生やってたんですけど、その中で子どもたちの勉強する動機みたいなのがすごい薄いなって。彼らが悪いんじゃなくて、勉強した先にどういうものがあるとか、それこそグランドデザインをイメージできないんですよ。それはもうしょうがないというか、大人が作ってきちゃったんで。それをどうにかできるというか、選択肢の認知みたいなのをひろげてあげる、みたいな仕組みを作りたいなとおもっていて。tomoshibiだったらできるなって。tomoshibiでそれを作るっていう部分のサポートもできるし、選択肢を色々見せてあげることもできるし、ともしびっていろんな人が集まってくるんでそれもできるなって。

Mーー教育と経済を結びつけるっていうか、今分断されてるじゃないですか。就職前と就職以後で全く分断されてるんで、なだらかにつながってくために絶対いいだろうなと思います。
自分が思うのは今考えているのは、医者もそうですけど、なりたくてもなれない人がいる世界は勿体無いと思っていて。
なり方がわからないとか。それをもっと子供の頃から建築だったらこうやるとか医学部だったらこうやるとか、そういう職業塾じゃないですけど、なりたい職業になるサービスみたいな塾ができたらいいなってことは考えてたんでtomoshibiそれができる気がします。

Tーーありがとうございます!
ステッカー入ります?

Mーーステッカーほしいっす。1週間前ぐらいにかったMacに貼ります!

Tーーそんな新品にはるのはアレじゃないですか(笑)全然どこでもいいので。

Mーー最近赤はやってますよね、情熱的な色❗️

本当に今日はありがとうございました!!

 

 

告知:本編にも登場した前田裕二さん×MIラボの講演会を来春行います!
詳細は追って告知しますので今後とも宜しくお願い申し上げます!